茶生葉貯蔵における超音波加湿機の効果
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概要
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茶生葉管理装置を用いた通風貯蔵法では,透気板直上部に茶の品質低下の原因となる著しい青枯れ現象を起こす欠点があり,これを解決するため超音波加湿機をコンテナ型生葉管理装置に装備し,青枯れ防止効果と茶の品質への影響について検討した。<BR>1,送風量1.8〜2.7×10<SUP>-3</SUP>m<SUP>3</SUP>/sec/kgを送り,葉温の上昇を防いだ。貯蔵中の葉温は,加湿区が対照区(無加湿区)より1〜4℃高く経過した。<BR>2.貯蔵後の茶葉重量は,対照区の堆積下層部での減少が大きく10〜16%減であった。加湿区の減少は2〜5%に抑えられた。<BR>3,貯蔵容器内の位置による茶葉水分量差については,対照区の堆積下層部が著しく減少したが,加湿区下層部は上層部とほとんど差はなかった。<BR>4.貯蔵後の測定では,加湿区の茶葉のビタミンC含量は,対照区のそれを上まわり,鮮度保持に加湿効果がみられた。<BR>5.貯蔵葉を用いて造った煎茶の品質については,色沢を除く全ての項目で加湿区が優れ,加湿により青枯れ現象を防止し,茶の品質向上が図れた。
- 日本茶業技術協会の論文
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