煎茶の微生物環境 2 : 荒茶微生物数の低減化
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概要
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荒茶の微生物数を低減化させるために,4つの観点に注目して調査を実施したところ,以下の点が明らかとなった。<BR>1) 生葉の洗浄によって,約50%の一般生菌数の減少が認められたが,効果的な除菌方法とは言えなかった。<BR>2) 蒸熱時間を長くすることによって,荒茶の一般生菌数は減少したが,茶の品質に与える影響が大きく,適切な処理方法とは言えなかった。<BR>3) 乾燥機における茶温の積算温度あるいは,最高温度と一般生菌数に比較的良い負の相関が得られたことから,乾燥機の適切な温度管理が重要であることが明らかとなった。<BR>4) 製造日毎の二次汚染状況の調査において,一番茶・二番茶では,一般生菌数の多い工場があった。これは,製茶機械内部に茶葉が付着・蓄積し,そこで微生物が増殖するためと思われる。よって,日々の清掃を重視することによって,荒茶の一般生菌数が低減化することが明らかとなった。
著者
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伊藤(中野) 恵利
伊藤園
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沢村 信一
(株)伊藤園
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加藤 一郎
(株)伊藤園品質管理部
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伊藤(中野) 恵利
(株)伊藤園品質管理部
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加藤 一郎
株式会社伊藤園
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加藤 一郎
(株)伊藤園 品質管理部
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伊藤(中野) 恵利
(株)伊藤園 品質管理部
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