DISC-プレパラティブ電気泳動法によるウシ受精卵培養上清からの早期妊娠因子(EPF)様物質の精製
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概要
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本研究は,媒精後の卵丘細胞付着ウシ受精卵を,血清を含まない培地で培養し,その上清(IVF-OCM)を材料として,DISC-プレパラティブ電気泳動装置による一回の工程でEPF様物質の精製が可能か否かを検討した。その結果,IVF-OCMでは1つの溶出分画のみにEPF活性が認められ,その溶出分画中には分子量21.5KDと66KDのバンドが検出された。しかし,他のEPF陰性分画にも66KDのバンドが認められ,21.5KDのバンドが観察されなかったことから,21.5KDのバンドがEPF様物質と推測された。一方,卵丘細胞塊のみの培養上清(CM)のすべての溶出分画でEPF活性は認められず,21.5KDのバンドが観察されなかったことから,EPF様物質は受精卵自体から分泌されることが示唆された。以上のことから,血清を含まないウシ受精卵培養上清中のEPF様物質は,DISC-プレパラティブ電気泳動装置による一回の工程で精製が可能であることが示唆された。
- 日本繁殖生物学会の論文
著者
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川畑 享子
小岩井農牧(株)技術研究センター
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川畑 享子
岩手大学
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安田 泰久
岩手大学農学部
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伊藤 和衛
岩手大学農学部動物科学講座
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後藤 太一
小岩井農牧(株)技術研究センター:(現)岩手ブリーディングサービス
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高橋 壽太郎
岩手大学農学部動物機能開発学講座
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岩本 渉
小岩井農牧株式会社技術研究センター
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