乳用経産牛の同一牛を用いた妊馬血清性性腺刺激ホルモンと卵胞刺激ホルモンによる過剰排卵成績の比較
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概要
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ホルスタイン種経産牛23頭を用い,同一牛においてPMSG投与およびFSH投与による過剰排卵処置を80日前後の間隔をおいて交互に行い,排卵数,胚の回収成績および回収後の発情回帰日数を比較した.その結果,PMSG処置およびFSH処置の平均排卵数はそれぞれ11.3個および7.5個であり,前者で有意(P<0.05)に多かった.また,両処置とも排卵数が5個以下であった牛は23頭中2頭(9%)および6個以上であった牛は12頭(52%)であり,異なる両ホルモン製剤による初回処置の排卵数は2回目処置の排卵数の指標になり得ることが認められた.しかし,2個以上排卵したPMSG処置22頭とFSH処置17頭の平均排卵数(11.8と10.1個),回収卵数(6.7と6.8個),受精卵数(5.9と5.4個)および正常胚数(4.9と4.6個)において有意差は認められなかった.なお,胚回収後の発情回帰日数は両処置方法において有意差は認められなかった.<BR>以上のことから,PMSG投与とFSH投与による過剰排卵処置に対する反応性は牛個体によって異なり,過剰排卵処置に反応した個体では胚の回収成績において両ホルモン製剤による差異のないことが認められた.
- 日本繁殖生物学会の論文
著者
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後藤 太一
小岩井農牧(株)
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後藤 太一
小岩井農場技術研究センター
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川畑 享子
小岩井農牧(株)技術研究センター
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川畑 享子
岩手大学
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後藤 太一
小岩井農牧(株)技術研究センター:(現)岩手ブリーディングサービス
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後藤 太一
小岩井農牧(株)技術研究センター
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川畑 享子
小岩井農牧株式会社技術研究センター
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佐々木 浩輔
小岩井農牧(株)技術研究センター
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