肝細胞癌に対するTAI,TACE後治療効果判定におけるソナゾイド®造影超音波の有用性
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概要
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【目的】ソナゾイド®造影USの肝細胞癌に対するTAI,TACEの治療効果判定における有用性を検討する.【方法】TAI,TACEを行った肝細胞癌のうち,治療後1週間以内のCTで十分なリピオドール®集積を認めた45結節を対象とした.TAI,TACE直後,1週間後,1カ月後に造影USを施行し,腫瘍血流を経時的に評価した.外科的切除例では病理所見と比較し,経過観察できた結節は,局所再発の有無を検討した.【結果】造影USでは,TAI直後,TACE 1週間後から遺残した腫瘍血流の評価が可能であった.TAI直後,TACE 1週間後の造影USは,治療1カ月後の造影CTに比し,病理所見との一致において信頼性が高かった(US:CT=κ係数0.52:0.22).局所再発に対する感度,陰性反応的中度,的中精度は造影USが高かったが,有意ではなかった[US:CT=感度93.8:81.3%(p=0.30),陰性反応的中度66.7:40.0%(p=0.50),的中精度94.4:83.3%(p=0.30)].【結論】ソナゾイド®造影USは治療後早期に評価が可能で,TAI,TACE後肝癌の治療効果判定に有用と考えられる.
著者
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岡部 純弘
大阪赤十字病院消化器内科
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大崎 往夫
大阪赤十字病院 消化器科
-
波多野 貴昭
大阪赤十字病院消化器科
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松尾 裕央
大阪赤十字病院消化器科
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西川 浩樹
大阪赤十字病院消化器科
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喜多 竜一
大阪赤十字病院消化器科
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木村 達
大阪赤十字病院消化器科
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坂本 梓
大阪赤十字病院消化器科
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池田 敦之
京都大学医学部医学研究科消化器病態学講座
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谷口 敏勝
大阪赤十字病院腹部超音波室
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金坂 卓
大阪赤十字病院消化器科
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松田 史博
大阪赤十字病院消化器科
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中島 潤
大阪赤十字病院消化器科
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永田 嘉昭
近畿大学医学部消化器内科
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南 晶洋
神戸大学医学部消化器内科
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恵荘 裕嗣
大阪赤十字病院消化器科
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川上 尚人
大阪赤十字病院消化器科
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齋藤 澄夫
大阪赤十字病院消化器科
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中辻 正人
京都大学医学部医学研究科消化器病態学講座
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