脳損傷後の高次脳機能障害に対する包括的集中リハビリテーションの効果

概要

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脳損傷者の社会参加（復職・復学）を目標とした多職種による集中的入院訓練プログラム（プログラムA）の効果を検討した．同時に家族支援・復職支援を含めた包括的リハビリテーション（以下，リハ）を行った．対象はプログラムA（1 日6 時間，週5 日）を実施した脳損傷者17 名 (平均年齢30.5 歳，男性 17 例，女性0 例)．プログラム開始から108.4±73.7 日でFunctional Independence Measure (FIM)， Wechsler adult intelligence scale（WAIS-III）のPIQ, FIQ, リバーミード行動記憶検査 (RBMT)， Trail Making Test（TMT）が有意に改善した．プログラム非参加の対照群には有意な変化はなかった．対象は15 例で対照は3 例で復職・復学となった．集中的訓練プログラムの有効性が示された．早期の入院環境で包括的集中リハプログラムを行うことは社会参加を支援するうえで意義がある．