フィリピン国ルソン島北部太平洋岸の完新世の相対的海面変動
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概要
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Relative sea-level data of the Philippines can be used to reconstruct global sea-level histories because isostatic influences from the melting of gigantic ice fields formerly located on both North American and European continents during the last glacial age are not significant. Ages and elevations of tidal notches are mapped along the northern coast of the Luzon Island, Philippines, and the results indicate that sea level during the Holocene was punctuated by discrete sea-level high stands. The first high stand occurred between 7.5-6.0 ky BP when sea level reached of 1 m above the present mean low tide level (pmlt). This was followed at a second rise of sea level reaching from 1.8 m to 2.7 m above pmlt from 6.0 to 4.0 ky BP. A descending trend of sea-level was then observed and stayed at a level from 0.9 to 1.2 m above pmlt between 2.8 and 1.2 ky BP. Although the magnitudes of these Holocene high stands differ depending on the locations of Luzon Island due to tectonic histories, observed 3 Holocene high stands have been widely reported around the Philippines. Given that three sea level high stands during the Holocene have been found with similar timings in Japan, Vietnam, and Australia, they seems to represent global climate signals.
- 社団法人 東京地学協会の論文
著者
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横山 祐典
東京大学大学院理学系研究科地球惑星科学専攻地球惑星システム科学大講座
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横山 祐典
東京大学大学院理学系研究科
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横山 祐典
東京大学海洋研究所:東京大学大学院理学系研究科地球惑星科学専攻:独立行政法人海洋研究開発機構海洋・極限環境生物圏領域
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前田 保夫
兵庫県立大学自然・環境科学研究所
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フェルナンド シリンガン
フィリピン大学海洋科学研究所
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ジェラルド クイナ
フィリピン大学地質科学研究所
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横山 祐典
東京大学大気海洋研究所海洋底科学部門
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横山 祐典
熊本大学理学部
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