硝酸およびクエン酸を溶離液とした多孔質ガラス充填カラムによるニッケルとクロムの分離
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概要
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硝酸およびクエン酸を溶離液として多孔質ガラス充填カラムによるニッケルとクロムの分離実験を298 Kにおいて行った.硝酸を溶離液とすると,0.02–0.05 mol/dm3の濃度域において二種の金属が完全に回収され,また0.02 mol/dm3においてこれらの金属がイソクラティックにかつ完全に分離された.0.1 mol/dm3のクエン酸を溶離液とすると,pH 1.7–2.2の領域で二種の金属が完全に分離し,とくにpH 1.7およびpH 2.2においてはイソクラティック溶離が可能であった.このpH域においてはNi2+イオンと同時に溶離するCrOH2+イオンの生成が抑制されるため,二種の金属の完全な分離が可能になったことが考えられた.金属負荷量の減少にともなってクロムの保持体積が増加するのに対してニッケルの保持体積がほとんど変化しないため,分離性能が向上することがわかった.
- 社団法人 化学工学会の論文
- 2005-07-20
著者
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