ピリジン-2,6-ジカルボン酸を溶離液とした多孔質ガラス充填カラムによる銅, ニッケル, 亜鉛およびコバルトの分離
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概要
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ピリジン-2,6-ジカルボン酸(PDCA)を溶離液とした未修飾のバイコール多孔質ガラス充填カラムを用いて銅,ニッケル,亜鉛およびコバルトの分離実験を行った.pH 3付近では水素イオンおよびPDCAアニオンの濃度がともに低いため亜鉛およびコバルトの保持体積が極大となった.また銅,ニッケル,亜鉛はそれらを中心金属とするPDCA錯体の安定度定数の大きい順に溶離した.しかし,コバルトはこの規則に従わずに最も遅く溶離した.コバルトイオンはカラムの中で酸化されて3価のイオンに変化するためと考えた.これら4種類の金属は溶離液のpH 3.0,PDCA濃度0.05 mol/m3およびカラムの長さ150 mmの条件下に150 minで分離され,また溶離液のpH 2.5,PDCA濃度0.15 mol/m3およびカラムの長さ300 mmの条件下に60 minで分離された.これにより未修飾のバイコール多孔質ガラス充填カラムを用いて2価の遷移金属を分離できることがわかった.
- 2007-09-20
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