酢酸を溶離液とした多孔質ガラス充填カラムによるニッケルとクロムの分離
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
回分法で行った吸着実験によると298Kにおいて酢酸水溶液中に存するニッケルとクロムは粉状の多孔質ガラス上にそれぞれpH 5.0–6.5およびpH 2.2–3.3において吸着された.また酢酸を溶離液とした多孔質ガラス充填カラムよるニッケルとクロムの分離実験を298Kで行った.酢酸の濃度増加とともに金属の保持体積が減少し,また溶離曲線の重複度が増加した.pH 2.2–3.0において水素イオンおよび酢酸イオンの濃度がともに低いため,ニッケルおよびクロムの保持体積が極大となった.この状況下に酢酸溶離液の条件が1mol/dm3でpH 2.0–2.2,0.5mol/dm3でpH 2.7または0.1mol/dm3でpH 2.2–4.5等の時,0に近い溶離曲線の重複度が得られた.保持体積が大きい場合にこれらの金属を完全に回収するにはニッケルに対しては3Nの塩酸またクロムに対しては1mol/dm3の酢酸による後処理が効果的であった.
- 社団法人 化学工学会の論文
- 2003-09-20
著者
関連論文
- ピリジン-2,6-ジカルボン酸を溶離液とした多孔質ガラス充填カラムによる銅, ニッケル, 亜鉛およびコバルトの分離
- エチレンジアミンを錯化助剤とした多孔質ガラスによる二価遷移金属の吸着および分離
- ピリジン-2,6-ジカルボン酸を溶離液とした多孔質ガラス充填カラムによるニッケルとクロムの分離
- 硝酸およびクエン酸を溶離液とした多孔質ガラス充填カラムによるニッケルとクロムの分離
- クエン酸を溶離液とした多孔質ガラス充填カラムによるニッケルとクロムの分離
- 酢酸を溶離液とした多孔質ガラス充填カラムによるニッケルとクロムの分離
- 多孔質ガラスにおけるクロム, ニッケルおよびコバルトのイオン交換による吸着
- メチルアミンを溶離剤に用いた多孔質ガラス充填カラムによるニッケルとコバルトの分離
- ポリアミンを用いた多孔質ガラス充填カラムによるニッケルとコバルトの分離
- アンミンニッケル錯イオンの多孔質ガラスにおける吸着平衡
- ナトリウムイオンおよびアンモニウムイオンの多孔質ガラスにおけるイオン交換平衡
- エチレンジアミンコバルト錯イオンの多孔質ガラスにおける吸着平衡
- エチレンジアミンおよびエチレンジアミン・ニッケル錯体の多孔質ガラスにおける吸着平衡
- ニッケル-エチレンジアミン錯イオンの多孔質ガラスにおける吸着平衡
- 多孔質ガラス充填カラムによるニッケルとコバルトの分離
- 多孔質ガラスによるニッケルとコバルトの分離
- 多孔質バイコ-ルガラスのカチオン交換特性
- クエン酸を錯化助剤とした多孔質ガラスによる二価金属の吸着および分離
- クエン酸を錯化助剤とした多孔質ガラスによる二価金属の吸着および分離
- 多孔質ガラスによるニッケルとコバルトの分離
- 多孔質ガラスによるニッケルとコバルトのイオン交換分離に関する基礎研究
- 多孔質ガラスに担持したニッケルの分散度におよぼす還元焼成の影響
- 多孔質ガラスにおけるエチレンジアミン吸着量の推算法
- ニッケル-エチレンジアミン錯イオンの多孔質ガラスにおける吸着平衡
- 多孔質ガラス充填カラムによるニッケルとコバルトの分離
- ニッケルおよびコバルト・エチレンジアミン錯イオンの多孔質ガラスにおける吸着に関する基礎研究
- 多孔質バイコ-ルガラスの細孔構造におよぼす母ガラスの組成および熱処理条件の影響
- フルフラ-ルとソ-ダライムによる気体-固体反応