クエン酸を溶離液とした多孔質ガラス充填カラムによるニッケルとクロムの分離
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概要
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クエン酸を溶離液とした多孔質ガラス充填カラムによるニッケルとクロムの分離実験を298 Kで行った. 溶離液におけるクエン酸濃度の増加およびpHの上昇により金属の保持体積が減少し, また溶離曲線の重複度が増加した. これらのことは二解離クエン酸イオンの溶離作用に起因する. 充填物の粒子径を小さくするととともに溶離曲線の幅が狭くなり, 溶離曲線の重複度がかなり減少したが, カラム内の空隙体積および金属の保持体積はほとんど変化しなかった. 長さ300 mmのカラムに100-200 meshに分級した多孔質ガラス粉を充填した場合, pH 3.5において0.025-0.030 mol/dm3のクエン酸濃度域でニッケルとクロムが30 cm3以下の溶離液によってイソクラティックに溶離し, 4-6%の重複度が得られた. そしてクエン酸を溶離液として使用すると酢酸よりも溶離時間を著しく短縮できることがわかった.
- 社団法人 化学工学会の論文
- 2004-07-20
著者
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