野外におけるヒナモロコの成長と利用環境
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概要
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ヒナモロコはコイ科に属する小型の純淡水魚である。本種はこれまでに広東省(珠江水系)から黒龍江省(黒龍江水系)にいたる中国大陸東部、朝鮮半島、および九州北部から記録があり、東アジアに産する純淡水性のコイ科魚類の中ではきわめて広い自然分布域を有する。現在、本種の生息が確認されている水路周辺では圃場整備に伴う環境改変が行われつつあり、その保全を目的とした代替生息環境の整備も進んでいる。しかしながら、上述したように本種の野外での生態・生活史が明らかでない状況では、効果的な代替生息環境の造成は難しいものと考えられる。今後、本種の生息環境を保全する上でも、また、新たに生息場所を造成する上でも、野外での生態・生活史に関する知見は必須のものであるといえる。以上の背景より、本研究では一年間にわたり野外においてヒナモロコの体長組成や利用環境の変化を調査したので報告する。
- 2009-11-00
著者
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