ムギ類をリビングマルチとして用いたダイズ栽培におけるダイズ-ムギ類-雑草の群落空間構造
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概要
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ダイズ栽培にリビングマルチとして用いるムギ類の抑草効果を検証するために、層別刈取法および日射量測定フィルムを用いて栽培圃場における垂直群落構造および受光量を調査した。リビングマルチとして用いたムギ類の乾物重は播種後約30日および約50日でダイズの2〜8倍になり、リビングマルチ区におけるムギ類とダイズのLAIの合計は播種後約30日で慣行区におけるダイズのLAIの9倍以上、約50日では慣行区の4倍以上になった。播種後約50日のリビングマルチ区では株元および条間で地表面の相対受光量がほぼ10%以下になったのに対して、慣行区ではダイズの株元であっても10%以下にならなかった。リビングマルチ区の雑草の乾物重は播種後約30日では慣行区の2分の1以下になった。リビングマルチ区のダイズの生育はリビングマルチのムギ類や、さらにダイズとムギ類の条間を狭くすることによって初期生育は抑制されるが、播種後50日ころには回復した。本研究により、リビングマルチは旺盛な初期生育により速やかに地表面の日射量を低下させ、初期生育の緩慢なダイズの被陰力を補って効率よく抑草できることが明らかになった。
- 日本雑草防除研究会の論文
- 2009-09-00
著者
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