兵庫県・丹波黒栽培地域におけるダイズ茎疫病菌のレースの分布及び抵抗性育種母本の選定
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概要
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兵庫県の丹波黒栽培地域においてダイズ茎疫病の被害が増加傾向にある。そこで本稿では兵庫県の丹波黒栽培地域における茎疫病の発生状況と茎疫病菌のレース分布を明らかにし、抵抗性品種育成のための育種母本の選定を実施した。1.2002〜2005年にかけて県内5地域における茎疫病の発生状況を調査した結果、4か年の発病株率の平均値は13.2%となった。分離菌の形態は既報のPhytophthora sojaeの形態と一致した。2.茎疫病菌のレース検定手法として寒天培地接種法を開発した。本接種方法は既存の方法に比べ、簡便かつ省力であり、検定に要する期間を大幅に短縮できた。3.県内5地域から分離した68菌株のレース検定を行った結果、県内には8レースが存在し、主要レースはEであり、次いでAが多く存在した。4.県内で有効な育種母本の探索を行った結果、全68菌株に抵抗性を示すゲデンシラズ1号、PI103091、64菌株に対して抵抗性を示す黄宝珠が有望であることを明らかにした。
著者
-
吉田 晋弥
兵庫県立農林水産技術総合センター
-
吉田 晋弥
兵庫中央農技センター
-
吉田 晋弥
兵庫農総セ
-
相野 公孝
兵庫県農林水産技術総合セ
-
相野 公孝
兵庫県立農林水産技術総合センター農業技術センター
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