幼児の食生活に関する研究(第29報) : 山村幼児における食物・栄養素等摂取状況の30年間の推移
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概要
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幼児栄養をより的確に把握するために、山村幼児の4~6歳児、6~20名(延75名)を対象として、昭和41年から平成10年までの30年間に数年間隔で7回、主として四季の各連続3日間(通年12日間、但し、第6、7回調査は通年9、6日間)の食物摂取量を秤量調査し、食品群別・栄養素等摂取状況の5~30年間の推移を検討し、以下の結果を得た。(1)摂取食品数は、15→29種類(うち動物性2→6、植物性13→23、間食3→5種類)へ漸増した。(2)食品群別摂取状況は、穀類、砂糖類が有意に漸減、肉・油脂・乳・豆・卵類および緑黄色野菜が有意に漸増した。平成10年度に目安量を充足していない食品群は穀類(66.0%)、乳類(75.3%)、卵類(90.3%)等であった。(3)栄養素等摂取状況は、殆ど充足されていない状況から逐年漸増して、ビタミンDを除きいずれも適正域に至り、その変動はエネルギーと鉄を除き有意であった。(4)穀類(57→36.2%)・糖質(73→55.4%)エネルギー比は有意に漸減、脂肪エネルギー比(15→29.6%)と動物性タンパク質比(31→49.7%)は有意に漸増した。(5)対象児の体位の体位推計基準値に対する比率は93→104%、BMI(kg/m^2)は15.2~15.9の範囲、体力評価は中位の成績でそれぞれ推移し、摂取栄養水準の改善による影響はとくに認められなかった。なお、近年の1日当たりの歩行数は13,840~16,999歩であった。
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