宮崎県下に生息する数種野生食肉目動物のConcinnum ten感染状況
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概要
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昭和44年4月から51年1月までの間に宮崎県内各地で捕獲された食肉目動物の膵臓を検索した. タヌキでは72例中47例(65.3%)に Concinnum ten の寄生を認めた. 捕獲地は県下全般にわたり, の寄生率に地域差は見られない. テンでは64例中61例(98.4%)の膵管に小型吸虫の寄生を認めた. しかし,その虫体には形態学的な変異が見られ,虫種は末だ同定されないが, C. ten も含まれると思われる. イタチでは12例中7例の膵管に C. ten の寄生が認められた. ただし寄生膵の病理学的変化は軽微であった. アナグマ8例とキツネ8例ではC.tenの寄生は見られなかった.Pancreas of some wild carnivorous animals captured in various districts of Miyazaki Prefecture from April, 1969 to January, 1976 were examined. In the raccoon dog (Nyctereutes procyonoides) , 47 out of 72 animals, 65.3%, were infected with Concinnum ten. The rate of its parasitism showed no regional difference. Sixty-one of 64 martens (Martes melampus) , 98.4%, were infected with small flukes in their pancreatic ducts. But the flukes showed some morphological varieties, and their species are unknown yet. Seven out of 12 yellow weasels (11 Mustela sibirica and one M. s. coreana) were infected with C. ten and their infected pancreas showed only slight pathological changes. C. ten was not found in the pancreas of 8 Japanese badgers (Meles meles anakuma) and 8 red foxes (Vulpes vulpes Japonicus).
- 宮崎大学農学部の論文
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