ドイツの経営学における「企業の社会的責任」の理念
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概要
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企業の社会的責任(CSR) は日本では今ブームともいえる状況にある。同様に、企業行動のモラル(または法令違反)に関連する不祥事も「ブーム」の状況にある。経営学の研究に長い間従事している者にとって、社会的責任という表現は懐かしく感じられる。 日本では1970年代に社会的責任の最初のブームがあったが、実効力を発揮することなしに、いつの間にか忘れ去られてしまった。私がCSR流行のなかで敢えてこのテーマに関するドイツ語圏における研究の蓄積を掘り起こす理由は、第1に、それが今日まで日本では体系的に取り上げられて来なかった点に、そして第2に-これこそが主要な理由であるが-、今度こそ社会的責任の理念を、「内容のない決り文句」あるいは「美辞麗句」にとどまらせず、実効力のあるものへと具体化することを願い、それに貢献しようとする点にある。1 はじめに2 「企業の社会的責任」の理念対「企業倫理」3 「企業の社会的責任jの理念に関するボェームの研究4 「企業の社会的責任」の理念に関するディリックの研究5 おわりに
- 2008-12-31
著者
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