国語科を核にした読書カリキュラムの創造
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概要
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「カリキュラム」は実践現場においては、教育指導計画を指すことが一般的な理解となっている。しかし近年、語源からその意味を示した佐藤学(1996)のように「学びの経験」としてその用いられ方が新しい広がりを見せている。IRAのThe Literary Dictionary(1996)においても「学校において計画され提供されるすべての教育的経験」といった意味が含まれている。(*1)一方、児童・生徒の読書生活の実態に目を向けてみると、「本離れ」と言われる現象については特に中・高生において深刻化しつつあるし、成人の読書状況の調査においても不読者、アリテラシー:「読み方は知っているが読まない人」(桑原隆1996)が増えている。(*2)このような状況を踏まえ、語文化の根幹を担う国語科として、特に学校教育においてどのような学習経験を組織し、子供たちにどのような成長、発達を保証していくのか、それは文化の発展にどのように関わっていくのかといったことが、カリキュラム研究には求められているといえる。そこで本発表では、以下の3つの柱について述べることとする。○国語科教育と読書教育との関連性○読書カリキュラムの基盤と特質○読書カリキュラムの実践的展開例からの考察
- 岩手大学語文学会の論文
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