ヘーゲル「宗教哲学」における精神の共同体と神の顕現-ヘーゲル「啓示宗教」の論理と構造(Ⅳ)-
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概要
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ヘーゲル哲学において「キリスト教」の思想的重要性はさまざまなかたちで指摘されている。そのなかでもとりわけ「キリスト論」とならんで、「教団」の問題が重要であることは言うまでもない。というのも「教団」の問題において、「精神」と「共同体」、さらには「宗教」と「政治」といったヘーゲル哲学の核心のいくつかの論点が、その原型として展開されているからである。本稿では、これまでの一連のヘーゲル「宗教哲学」におけるキリスト教に関する論理解明の一環として、「教団」において成り立つ論理構造をヘーゲルはどのように捉えたのかを、考えてみたい。これまでの神の顕現のプロセスをふりかえってみるならば、神の顕現はまず「天地創造」によって自然において展開され、さらにその顕現は肉の姿をしたキリストという絶対的な「このもの」へと凝縮化され徹底化された。
- 1998-03-31
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