看護学教員のロールモデル行動に関する研究
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概要
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本研究の目的は,学生が知覚する看護学教員のロールモデル行動を明らかにし,その特徴を考察することである。本研究のデータは,全国の看護系大学・短期大学・専門学校に在学する学生708名から得られた「教員のロールモデル行動に関する質問紙」に対する自由記述の回答であり,分析には内容分析を用いた。その結果,〈1.指導の時機・場所・方法を考慮する〉,〈2.親身になって考え助言する〉,〈3.授業を創意工夫する〉,〈4.いつも明るく颯爽と落ち着いた態度でふるまう〉,〈5.学生の話を真剣に聞く〉等,看護学教員のロールモデル行動を示す35カテゴリが形成された。本研究の結果は,学生が教員の行動を観察する中で,【熱意を持ち質の高い教授活動を志向する行動】,【成熟度の高い社会性を示す行動】,【熟達した看護実践能力を示す行動】,【職業的な発展を志向し続ける行動】に着目し,その教員をロールモデルとしていることを示唆した。The purpose of this research was to clarify how nursing students perceive the faculty's behaviors as role model. A descriptive Data Quesstionnaire was administered to 708 nursing students from baccalaureate programs, junior colleges and diploma schools throughout Japan. Students described and documented their perceptions on their faculty's role model behaviors. By using content analysis method, thirty five categories were formed, such as〈1. choose a appropriate place and time for teaching〉〈2. deal with each student in a sincere way〉〈3. plan classes creatively〉〈4. act in a composed, clam and cheerful manner〉〈5. listen to a student's idea with patience〉. These results revealed student's four points of view of their perception on faculty's role model behaviors as follows, [behaviors oriented enthusiastic teaching activities] [behaviors that shows strong and mature social understanding] [behaviors that show clinical practice competence] [behaviors oriented continuing development profession].
- 2000-12-20
著者
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