「看護研究の方法」の授業における学生の学習成果の明確化 : 看護実践における研究成果活用を目指して
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概要
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本研究の目的は、本学のカリキュラムの変更に伴い、本年度で最後となる「看護研究の方法」に関する授業評価として、本授業における学生の学習成果を報告することである。研究協力に対する承諾の意志を示した学生63名を研究対象とした。12回の授業終了時に配布した自由記述式質問紙への回答内容を、その意味内容の類似性に基づいて分析した。その結果、55名からの97の記述が分析対象となり、11カテゴリが形成された。そのカテゴリとは、【新たな知識の獲得と深化】、【文章表現・論理的思考の難しさと必要性】、【研究過程における疑問の解決】、【研究過程における多くの協力・根気の必要性】、【文献やグループ活動・発表による新たな考え方の発見】、【看護実践における研究成果の価値と活用の重要性】、【研究過程における新たな疑問の発見と研究の進展と継続】、【情報、文献、資料等の入手・深まりに伴う研究の進展および入手・活用の困難さ】、【研究過程における自己成長・看護観の明確化】、【研究成果獲得に向けたグループ活動における人間関係の深まりと協力の重要性】、【看護に関する自分自身の疑問、知りたいという研究動機・目的の明確化の重要性】である。本結果は、「看護研究の方法」が、本学の目指す"主体的学習"や"知識"、すなわち、学生の中で生じた疑問を言語化し解決しようとする主体的学習姿勢や、看護学を支える知識の獲得を促進する授業であったことを示唆した。
- 2002-09-30
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