終末糖化産物受容体(soluble receptor for advanced glycation endproducts: sRAGE)のメタボリック症候群におけるバイオマーカーとしての意義-アディポネクチンとの比較
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概要
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終末糖化産物(Advanced glycation endproducts; AGE)の受容体であるReceptor for AGE(RAGE)は様々な細胞表面に存在しており、AGEと結合することにより動脈硬化を促進することが知られている。RAGEの可溶型であるsoluble RAGEは血中に存在し、デコイ受容体として働く可能性があり、動脈硬化のバイオマーカーとなりうるかが注目されている。そこで動脈硬化性疾患未発症の正常および初期動脈硬化例を対象とし、動脈硬化性疾患のハイリスク段階であるメタボリック症候群におけるバイオマーカーとしてのsRAGEの有用性を、メタボリック症候群のバイオマーカーとして既に多くのエビデンスが蓄積されている高分子量アディポネクチン/総アディポネクチン比であるHigh molecular weight adiponectin ratio(HMWR)と比較検討した。,HMWRはBMI、ウエスト周囲径、収縮期血圧、拡張期血圧、尿酸、中性脂肪、白血球数、高感度CRPと負の相関が見られ、HDLコレステロールとは正の相関がみられた。sRAGEはHMWRと有意な弱い正相関を認め、BMI、ウエスト周囲径、収縮期血圧、拡張期血圧、尿酸、中性脂肪、白血球、高感度CRP、年齢、ヘモグロビンA1cと負の相関が、HDLコレステロールとの間には正の相関がみられた。また、HMWRはメタボリック症候群例で非メタボリック症候群例にくらべ有意に低かった。sRAGEもHMWRと同様に、メタボリック症候群例で非メタボリック症候群例に比較し有意に低値であった。,結論として、血清sRAGE値はメタボリックコンポーネントおよび血管炎症に関連するマーカーとの相関が認められ、メタボリック症候群例においても低下することが示された。よってsRAGEはアディポネクチンHMWRと同様にメタボリック症候群のバイオマーカーとなりうることが示唆された。,
- 2014-01-31
著者
-
内山 真一郎
東京女子医科大学
-
赫 洋美
東京女子医科大学内分泌センター内科
-
内山 真一郎
東京女子医科大学附属脳神経センター
-
山崎 昌子
東京女子医科大学附属脳神経センター 神経内科
-
丸山 健二
東京女子医科大学脳神経センター神経内科
-
村上 博彦
戸田中央総合病院神経内科
-
山崎 昌子
東京女子医科大学医学部神経内科
-
丸山 健二
東京女子医科大学医学部神経内科学
-
守屋 里織
東京女子医科大学医学部神経内科学
-
赫 洋美
東京女子医科大学医学部神経内科学
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