硫酸クロピドグレルの血小板凝集抑制作用 : 血小板 ADP 凝集能に影響する因子の検討
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概要
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硫酸クロピドグレル(SR25990C;クロピドグレル)は, ADP受容体に対する阻害作用に基づく経口抗血小板薬であり, 類薬の塩酸チクロピジン(チクロピジン)より低用量で同程度の抗血小板作用を示し, チクロピジンより安全性に優れることが期待されている. 今回, 脳梗塞症124例を対象として,クロピドグレル10mg, 37. 5mg, 75mgおよびチクロピジン200mgを1日1回2週間投与し, 血小板凝集能について検討を行った. 血小板凝集能に影響する因子として性別, 年齢, 喫煙の有無, 糖尿病の合併などが報告されており, 今回の検討でも抗血小板薬未服薬時の血小板凝集能においては, 性別および年齢の影響が認められた. しかしながら, クロピドグレル投与後の血小板凝集能に対してはこれらの因子の影響は明確には認められず, 投与前の血小板数および投与前の血小板最大凝集率が影響することが示唆された.
- 日本血栓止血学会の論文
- 2003-08-01
著者
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中島 光好
浜松シーピーティー研究所
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中島 光好
浜松cpt研究所
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中島 光好
株式会社浜松シーピーティ研究所
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池田 康夫
慶應義塾大学医学部血液内科
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内山 真一郎
東京女子医科大学神経内科学
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山口 武典
国立循環器病センター
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内山 真一郎
東京女子医科大学
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川合 陽子
慶應義塾大学医学部中央臨床検査部
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中島 光好
浜松 CPT 研究所
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池田 康夫
慶應義塾大学内科
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山口 武典
国立病院機構九州医療センター 脳血管センター臨床研究部脳血管内科
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中島 光好
浜松cpt研
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池田 康夫
慶應義塾大学 内科
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川合 陽子
慶應義塾大学医学部 中央臨床検査部
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