2年間の追跡調査に基づくADLの変化,症状および自覚的健康感が在宅神経疾患患者の健康関連QOLに及ぼす影響
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概要
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健康関連クオリティオブライフ(HRQOL)の評価は,ヘルスケアにおける二次的アウトカムとして益々重要になっている.本研究では在宅神経疾患患者に対する2年間の追跡調査を実施し,Medical Outcome Study 36-Item Short Form Health Survey(SF-36)尺度を用いて測定されたHRQOLのスコアに対する,2年間における身体障害の変化の影響を,一般線形モデルを用いて解析した.さらに,フォローアップ時点におけるSF-36と身体障害の変化,症状,および自覚的健康度で構成した因果モデルの適合度と,各臨床変数がSF-36のサマリースコアに及ぼす直接効果,間接効果,および総合効果の大きさを,共分散構造方程式モデリングによるパス解析を用いて検証した.その結果,2年間における身体障害の変化が引き起こすSF-36への影響は,悪化群における身体機能,役割機能,社会機能および活力の各ドメインのスコアが有意に低下し,特に脳血管障害患者における役割機能(精神)の低下が顕著であった.次に,フォローアップ時点におけるSF-36に対する症状の影響をみると,無気力感,眠障害,易疲労などの,疾患特異的というよりもむしろ一般的なpsychophysical symptomsの影響が大きいことを示した.SF-36のサマリースコアと各臨床変数をリンケージしたパスモデルの解析結果は,身体的サマリーに対する身体障害の程度のネガティヴな影響が強い一方で,精神的サマリーに対しては,症状のネガティヴな影響が最も強く,さらに自覚的健康度も影響していた.さらに,症状は,身体障害の安定性および自覚的健康度に対してもネガティヴな影響を与えており,以上から在宅神経疾患患者に対するケアリングの場において,psychophysical symptomsの改善に向けた症状マネジメントの重要性が示唆される.
- 東京女子医科大学の論文
著者
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岩田 誠
東京女子医大病院脳神経センター神経内科
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内山 真一郎
東京女子医科大学神経内科学
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内山 真一郎
東海大学 医学部内科学系(循環器内科領域)
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内山 真一郎
東京女子医科大学
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内山 真一郎
愛媛大学 大学院医学系研究科分子心血管生物･薬理学
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岩田 誠
東京女子医科大学 神経内科
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岩田 誠
東京女子医科大学脳神経センター神経内科
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岩田 誠
慶応義塾大学 医学部内科
-
佐々木 彰一
東京女子医科大学
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内山 真一郎
東京女子医科大学附属脳神経センター 神経内科学
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渡辺 弘美
東京女子医科大学医学部神経内科学:淑徳大学看護学部医学系
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佐々木 彰一
東京女子医科大学医学部神経内科学
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伊藤 景一
東京女子医科大学医学部神経内科学
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伊藤 景一
東京女子医科大学医学部神経内科学:東京女子医科大学看護学部地域看護学
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渡辺 弘美
東京女子医科大学
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岩田 誠
東京女子医大
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伊藤 景一
東京女子医科大学
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