シロスタゾールは急性脳梗塞患者の頸動脈における動脈硬化病変を6ヵ月間で退縮させる

概要

論文の詳細を見る
われわれは以前、非心原性脳梗塞急性期のアスピリンとシロスタゾールの併用療法がアスピリン単独療法に比して、脳梗塞発症早期の神経症候の悪化をより抑制することを報告した.本研究は、頸動脈超音波検査を用いたサブ試験であり、脳梗塞発症後6カ月間の併用療法群と単独療法群の頸動脈における動脈硬化病変の進展の差異を検討した.非心原性脳梗塞発症48時間以内の76名の患者を無作為に両群に振り分けた.6カ月間の薬剤の効果を見るために、観察期間中に神経症候の悪化のため、他の抗血小板薬に変更・追加した患者や副作用などで薬剤の継続が困難であった患者は除外した.最終的に併用療法群26名と単独療法群16名が6カ月間の観察期間を完了し、これらの群で両側総頸および内頚動脈のプラーク厚を合計したプラークスコア(PS)と最大内膜中膜複合体厚(max-IMT)を比較した.その結果、PSは併用療法群で単独療法群に比して有意に退縮し(-1.02 ± 2.20 vs. 1.00 ± 2.27; p = 0.0068)、max-IMTは併用療法群で単独療法群に比して退縮する傾向(-0.23 ± 0.60 vs. 0.10 ± 0.53; p = 0.08)にあった.以上の結果から、シロスタゾールは、非心原性脳梗塞急性期から頸動脈における動脈硬化の進展を抑制する効果を有する可能性がある.
2014-01-31

シロスタゾールは急性脳梗塞患者の頸動脈における動脈硬化病変を6ヵ月間で退縮させる

スポンサーリンク

概要

著者

関連論文

スポンサーリンク