グループ活動を形成的に分析・評価する授業デザインの検討(教育実践研究論文)
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概要
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学習者が「グループ活動を形成的に分析・評価することを支援する」授業デザインの検討を行った.大学教養科目でプロジェクト型の協同問題解決学習を設定し,学習目標をふまえて作成した学習活動の評価指標を用いて,グループ活動を毎授業後に評価させた.評価の記述やプロジェクトの成果物,学習目標の理解度調査,授業への出欠状況,学習支援者による観察記録を主な分析対象とし,第1年度の問題点をふまえ,第2年度の授業デザイン変更を行った.その結果,1)評価指標の利用や学習目標理解の向上,2)主体性の向上が明らかになるとともに,3)プロジェクトの成果物の質は,必ずしも理解の程度を反映しないことがわかった.最後に,課題の難易度の再考や指標間での理解差の明確化,指標の再考と共に,理解と活動の軌跡や,理解と問題解決方略の関係を明らかにするプロセス分析,理解の評定方法の改善等が今後の課題として指摘された.
- 日本教育工学会の論文
- 2013-05-20
著者
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大島 純
静岡大学大学情報学部
-
大島 律子
静岡大学大学院教育学研究科
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上田 芳伸
静岡大学工学部
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湯浅 且敏
青山学院大学情報メディアセンター
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大島 純
静岡大学大学院情報学研究科
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大島 律子
静岡大学大学院情報学研究科
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