ミズナラ林冠木の樹冠頂部でのシュート生産と脱落
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概要
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ミズナラ林冠木の樹冠頂部における,シュートの生産と脱落および脱落シュートのパターンを調査した。1992年から1994年までの3年間における調査木3本のシュート生産は,1前年枝あたり約1.7本から約1.9本であった。1年を着葉期と落葉期に分け,調査期間を合計5つの時期に区分し脱落率を求めた。各時期の脱落率は,最大値44%を除けば,14から23%と約20%前後にあった.年間あたり生産されたシュートの約半数が脱落していた。シュートの脱落パターンを形態から3つのパターンに区分した。当年部単独で落ちていくタイプはかなりの割合を占め,その大半は側芽起源のシュートであった。シュートを含む単軸の脱落枝も多く見られ,その大半は1年枝で,次いで2年枝が多かった。シュートの脱落が高頻度で起こっており,しかも回転時間が短いと推定される。
- 応用森林学会の論文
- 1998-03-25
著者
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