徳島県における森林所有界確定への取り組み : 相生町,山城町の事例
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概要
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林業をめぐる諸条件の悪化により適正な管理が行われていない森林が増加している。この対策の一つとして森林組合による受託管理が考えられるが,この場合,森林の所有界が確定されていることが望ましい。しかし,多くの地域で国土調査は終了しておらず,計画では終了までに数十年かかる地域もある。この間に世代交代や不在村化がさらに進行すれば,所有界の確定はより困難となろう。徳島県では,森林所有界の確定と周囲測量を行う「森林受託管理システム推進モデル事業」が始められた。この事業の実態の把握と問題点についての検討を行った結果,以下のことが明らかになった。両町でこの事業が推進された理由は,(1)町と森林組合の協力関係があったこと,(2)所有者の協力が得られたことであった。問題点として,(1)所有界に詳しい高齢者の減少,(2)世代交代に伴い所有者の協力が得にくくなることなどが指摘できた。
- 応用森林学会の論文
- 1998-03-25
著者
-
都築 伸行
森林総合研究所
-
山田 茂樹
森林総研四国
-
山田 茂樹
森林総合研究所九州支所
-
松村 直人
森林総研四国支所
-
志賀 和人
全森連
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都築 伸行
森林総研四国支所
-
志賀 和人
筑波大学大学院生命環境科学研究科
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