脳波と視運動性眼振の同時計測に基づく両眼視野闘争における内因的知覚交替に関する研究

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概要

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左右の眼に異なる競合する視覚刺激が独立に呈示されたとき,自らの意志に関わりなく交互に知覚される現象を両眼視野闘争という.この現象に対して数多くの研究がなされてきたが,脳内においていつ,どこで,どのような処理が行われているかは現在でも解明されていない.本研究では,両眼視野闘争を引き起こすため左右眼に対してそれぞれ独立に反対方向にドリフト運動する6本の縦縞刺激を呈示した場合と,左右眼に対して融合して知覚される同方向にドリフト運動する縦縞刺激を呈示した場合の脳波を視運動性眼振と同時計測し,視運動性眼振から競合・融合刺激観察時の緩除相における眼球運動方向の切り替わり時刻を決定し,その時刻を基準に事象関連電位と事象関連同期・脱同期の解析を行った.その結果,α波帯(8-13Hz)の事象関連同期・脱同期において,知覚交替前-500--300msにかけて前頭,頭頂の主に右半球で競合刺激観察時と融合刺激観察時で特に大きな減衰が見られた.
2011-12-13

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