MR拡散テンソル画像における神経線維交叉部前後の方向ベクトル類似度探索による線維追跡法(診断支援,<特集>医用画像論文)
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概要
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近年,ヒトの脳機能を非侵襲的に計測できる手法として,BOLD法に基づいたfMRIが急速に普及し,高次脳機能研究の分野では最も一般的な方法となりつつある.しかし,脳機能マッピング手法としては課題も多く,解析に統計的手法を含んでおりある程度の誤差が生じる,脳血流と神経活動の関係に未だ不明な点が多く血行動態の変動が神経活動よりも大きいので,空間分解能には限界があるなどの問題が指摘されている.脳内の電気的信号はニューロンの軸索により伝達され直並列的に処理されるため,脳活動領域間の神経線維束を描出することにより脳活動領域を限局したり,脳活動領域問の機能的結合を解析したりできる可能性がある.ここで,拡散テンソル画像を用いた線維追跡法における主な問題の一つに線維交叉部における異方性の低下が挙げられる.本研究では,この問題に対応する手法として,異方性の低下する神経線維交叉部前後の方向ベクトル類似度探索により線維追跡を行う方法を提案し,拡散テンソルのシミュレーション画像により提案手法の有効性の検討を行った.更に,fMRIにより描出された脳活動領域間の神経線維束解析に提案手法を適用し,実用性を確認した.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 2008-07-01
著者
-
小林 哲生
京都大学大学院工学研究科
-
笈田 武範
京都大学大学院工学研究科
-
小林 哲生
京都大学大学院工学研究科電気工学専攻
-
鄭 址旭
京都大学大学院工学研究科電気工学専攻
-
井前 直人
京都大学大学院工学研究科
-
鄭 址旭
北海道大学電子科学研究所
-
笈田 武範
京都大学大学院情報学研究科
-
鄭 址旭
京都大学大学院工学研究科
-
小林 哲生
京都大学大学院 工学研究科
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