Bluetoothのセキュアシンプルペアリングに対する中間者攻撃
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概要
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情報端末等の接続に用いられる無線通信方式であるBluetoothでは,端末間で相互認証を行う手順をペアリングと呼ぶ.Bluetooth 2.1 + EDRにおいて規定されたセキュアシンプルペアリングは,盗聴と中間者攻撃に対する安全性が仕様に謳われているペアリング方式である.セキュアシンプルペアリングのモードの1つであるPasskey Entryモードは,端末に入力されたパスキーの一致によって相互認証を実現する.最近,LindelとPhan-Mingardによって,Passkey Entryモードに対する中間者攻撃が提案された.しかし,これらの攻撃法では,攻撃者がペアリングを複数回アボートし,そのたびにユーザにペアリングを再試行させる必要があった.また,再試行の際に,ユーザが毎回同一のパスキーを入力することを仮定した,実現性の低い攻撃法であった.本論文では,BluetoothのセキュアシンプルペアリングのPasskey Entryモードに対する新たな中間者攻撃を提案する.本論文で提案する攻撃法は,Lindel,Phan-Mingardの攻撃法の改良手法であり,ペアリング再試行時に以前と異なるパスキーの入力を許す,より現実的な攻撃法である.本論文では,提案攻撃法への対策についても考察する.
- 2012-09-15
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