複数のメモリ資源要求をもつ計算機システムの待ち行列網による近似性能評価法
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概要
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計算機システムの性能を評価する手法のひとつに,待ち行列網を用いる方法がある.本研究では,メモリ資源要求が複数ある計算機システムを待ち行列網でモデル化することを考える.ジョブは網に到着にするとメモリの一部分を確保し,メモリを保持したままCPUや入出力処理を実行する.すべてのCPUや入出力処理を完了すると,メモリを解放して網から離れる.このメモリ資源要求が複数ある計算機システムの待ち行列網は積形解を持たないため,厳密解を求めることは困難である.そこで,メモリ資源要求が複数ある計算機システムの性能指標を計算するための近似手法を提案する.マルコフ連鎖の状態数が増大するのを防ぐために,網を2つの部分に分けて解析する.一方は"処理部"と呼ばれるCPUや入出力処理が実行される部分であり,もう一方は"メモリ部"と呼ばれるジョブがメモリをどのように使うかをモデル化した部分である.数値実験により提案手法を評価し,近似による性能指標の特性を明らかにした.
- 2012-07-09
著者
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木下 俊之
東京工科大学大学院バイオ・情報メディア研究科コンピュータサイエンス専攻
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木下 俊之
東京工科大
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田辺 睦
東京工科大学バイオ・情報メディア研究科コンピュータサイエンス専攻
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アフィザ ラザリ
東京工科大学バイオ・情報メディア研究科コンピュータサイエンス専攻
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