腹腔鏡手術支援システムにおける臓器表面及び内部情報の重畳表示手法(医用超音波,<特集>アコースティックイメージング技術の新展開論文)
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概要
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腹腔鏡手術は開腹手術に比べ切開創が小さいことなどから低侵襲な手技であるが,腹腔鏡の映像を頼りに行うために手技の難易度が高い.腹腔鏡手術の新しい試みとして,近年では腹腔内を液体で満たした状態で手技を行う研究が進められている.腹腔内を液体で満たすことにより水温と水圧が臓器に与える影響については今後の検討課題となっているが,現状で考えられるメリットとしては術中に体表から超音波診断装置によって腹腔内を観察することができることが挙げられている.そこで本研究では,組織内部情報をリアルタイムで表示可能な超音波診断装置を使用し,術中の腹腔鏡による臓器表面光学情報と超音波診断装置による内部超音波情報との重畳表示を行う手術支援システムを提案する.提案システムでは,光学系と超音波系において臓器表面情報を取得し,表面形状をもとに両モダリティ間の位置合せを行い,重畳表示を行う.生体を模して作成したファントムを用いて手法の検証を行った結果,光学像と超音波像の臓器表面形状の位置合せ結果は2.10mm±1.74mmの誤差を有し,最終的な重畳表示までに要する処理時間は4分程度であった.
- 2011-11-01
著者
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山口 匡
千葉大学フロンティアメディカル工学研究開発センター
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前佛 聡樹
千葉大学フロンティアメディカル工学研究開発センター
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前佛 聡樹
フロンティアメデイカル工学研究開発センター
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前佛 聡樹
千葉大学情報系
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山口 匡
千葉大学フロンティアメディアカル工学研究開発センター
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山口 匡
千葉大工学研究科
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