古代ギリシャにおけるテキスト様式と定型文の成立過程 : その一(テキストの評価)
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概要
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テキスト様式を、テキストの主体・場面・内容などによって制約された表現意識に基づいて類型的統一を形づくる様式と定義する。テキスト様式は、テキストの構成・展開・文体を構成契機とする。古代ギリシャにおけるテキスト様式と定型文を祖型として、その成立過程を素描する。古代ギリシャの初期においては叙事詩が唯一の様式であり、哲学もこの様式によって表現された。ギリシャ古代の叙事詩の構成はテキストの要件を完備しており、テキストの一般構成をわれわれに示している。叙事詩においては、六歩格によって律動される定型句の連鎖が基調であり、音の響きが意味および文法的整合に優先する。それは、古代叙事詩は民族的パトスの表現だからである。
- 2011-06-17
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