保育士におけるバーンアウト傾向に及ぼす要因の検討
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概要
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本研究の目的は保育士におけるバーンアウト傾向にどのような要因が影響を及ぼしているか検討することであった。質問紙でたずねた尺度は、バーンアウト尺度とストレッサー尺度、コーピング尺度と管理職及び同僚からのソーシャル・サポート尺度であった。また仕事上でストレスと感じることは何かということについて、自由に記述するように求めた。保育士276名の有効回答を得ることができた。バーンアウト尺度は、情緒的消耗感、個人的達成感の後退、脱人格化の3因子構造が認められた。情緒的消耗感には多くのストレッサーから直接影響がみられた。また、園内の人間関係が大きなストレッサーとなっているという結果がみられた。情緒的消耗感、個人的達成感の後退、脱人格化の軽減には、問題点をしっかり見直したり工夫したりするという問題直視コーピングが有効だという結果がみられた。また、個人的達成感の後退や脱人格化には管理職や同僚からのサポートが有効だという結果もみられた。保育士において、職場の人間関係は大きなストレス要因となりうるが、有効なサポート源にもなり、職場の人間関係を良好に保つことがバーンアウト傾向軽減には効果的だといえ、管理職の役割が重要だと考えられる。問題を避けたり、気分転換してもバーンアウト軽減にはならず、問題をしっかりと正面から捉え、向き合うことが必要だと考えられる。
- 2010-02-28
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