怒り感情の表出制御と精神的健康及び対人不安との関係
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概要
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近年,「キレる」など,「普通の子」が内面に抱えている不満やストレスを爆発させる「いきなり型」の非行が生じている(文部科学省,2002)。「キレる」のように,過多に感情を表出したり,逆に抑えすぎたりせず,状況に応じて,「怒り」の感情を適度に表出できることが,対人関係の円滑,心理的な安定につながると考えられる。本研究では怒り感情の表出の制御の量に焦点をあて,怒りを感じている程度,その怒りを表出する程度の差(ズレ)と精神的健康,村人不安との関係を検討した。また,友人場面,公的場面という場面の違いも検討を行った。被調査者は,大学生160名(男性59名,女性101名),平均年齢20.91歳(SD=1.77)であった。結果として,友人場面において,男性は表出を抑える人が精神的に健康であり,公的場面においては,ズレが小さい男性は精神的に健康であるという結果が得られた。表出をより多くする方が健康というわけではなく,場面に応じて異なる表出を行うことが重要だと考えられる。Aggressive behavior, such as anger, has been described in relation to mental health. The primary purpose of this study was to investigate the regulation of anger expression and its influence on mental health and social anxiety. Additional aim was to compare the regulation of anger expression in scenes of friends to that in scenes of the general public. One hundred and sixty university students (59 males and 101 females ; mean age= 20.91, SD = 1.77) were instructed to rate the scale of regulation of anger expression, mental health and social anxiety. We then investigated the relationship among regulation of anger expression, mental health, and social anxiety. The results of regulation of anger expression were related to mental health. In scenes of friends, high anger-in men students were significantly superior in mental health. It suggest that a gender difference and scenes difference may exist in the relation between anger expression and mental health.
- 上越教育大学の論文
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