ツクリタケ子実体形成過程にあるコンポストにおけるラッカーゼおよびセルラーゼ遺伝子の消長
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概要
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ツクリタケ栽培コンポスト中の菌体外酵素活性を調べたところ,子実体形成に伴ってラッカーゼ活性が低下し,セルラーゼ活性は上昇した.ラッカーゼ遺伝子はコンポストで菌糸体が蔓延するときに最も高く,子実体形成が進むにつれてほとんど消失し,子実体を収穫後の培地や2回目の発生過程にある培地で再び発現した.一方,セルラーゼ遺伝子は菌糸体蔓延時はほとんど検出されず,子実体原基形成後に発現し,開傘時に最大値を示し,その後次第に減少して2回目発生の際に再び発現した.これらの酵素遺伝子の消長には明瞭な時間的差異が認められ,しかも子実体成長過程での菌体外酵素活性の増減に対応していた.各酵素遺伝子はそれぞれmRNA生合成レベルで制御を受けていると思われる.
- 日本きのこ学会の論文
- 1998-10-31
著者
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大賀 祥治
九州大学農学部附属演習林
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大賀 祥治
Faculty of Agriculture, Kyushu University
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大賀 祥治
Faculty Of Agriculture Kyushu University
-
Thurston Christopher
Division Of Life Sciences King's College London
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Smith Melvyn
Division of Life Sciences, King's College London
-
Smith Melvyn
Division Of Life Sciences King's College London
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