音楽情報処理のフロンティア(PRMUのフロンティア・グランドチャレンジ)

概要

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本特別講演では、音楽情報処理分野の研究事例を、能動的音楽鑑賞インタフェースや歌声情報処理システムを中心に紹介し、音楽情報処理における未解決な課題やグランドチャレンジを議論する。本分野は、近年その重要性が広く認知され、大きな注目を集めて研究者が増え続けている。音声や画像処理分野では扱われていない、「混ざり合った複数の音が相互に関係しながら時間的な構造を形成して内容を伝える」信号を対象としており、その複雑な信号の自動理解、自動生成は、まだ部分的にしか解決されていない困難な課題である。本分野のグランドチャレンジとも言える究極のゴールに、音楽のあらゆる現象を自動理解して記述でき、さらに自在に加工や自動生成ができる技術の実現が挙げられる。他にも本質的な課題が多く残されていることが本分野を研究する魅力に繋がっており、「個人ごとに最適な音楽を提供できるか」「人間と音楽との関係をより豊かにできるか」「音楽自体に新たな進化をもたらすことができるか」等の、様々なグランドチャレンジが考えられる。今後は音声や画像等の他分野と融合し、総合的なメディア処理技術へと発展していくことを期待したい。
2010-12-02

音楽情報処理のフロンティア(PRMUのフロンティア・グランドチャレンジ)

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