ミリ波ビームフォーミングアンテナの設計と特性

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概要

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数Gbpsの高速通信を実現するには、ビーム方向を電子的制御ですばやく切り替えることが必要となるため、ビームフォーミングアンテナが有用である。ミリ波帯では位相器の挿入損失が大きくなるため離散位相のみでのビームフォーミングアンテナ制御が提案されているが、特定方向への利得劣化という欠点がある。シミュレーションによって利得変動量を求めた結果、利得変動はアンテナ素子数ではなく離散位相の刻み量に依存しており、90°以下の刻みで離散位相制御であれば適切な位相組合せを選ぶことにより離散位相制御による利得変動は1dB以下となることが明らかとなった。さらに、4素子ビームフォーミングアンテナを設計し試作評価を行った結果、66°のビーム走査角が利得10dBi以上、利得変動1dBという条件のもとで得られた。この結果より、ミリ波ビームフォーミングアンテナを90°以下の離散位相で制御することは携帯ミリ波無線通信システムなどで実用的であるといえる。
2010-11-18

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