ZigBeeを用いた在宅モニタリングシステムの研究
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概要
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ZigBee は低消費電力やネットワーク構築性の高さから,在宅モニタリングシステムとして,利用できると考えられる.しかしながら,生活環境による通信状態の変化を検討した報告はされていない.そこで本研究では,ZigBee を用いて心電図モニタリングが可能なシステムを試作し,屋内での通信状態を確認及び検討したので報告する.構築したシステムは,心電図の計測装置であるワイヤレス心電計と,2 台のPC から構成される波形表示用のインターネット通信表示部から成っている.在宅での実用性を検討するために,(1)見通しの良い直線路,(2)素材の異なる布団を障害物として設置した場合,(3)キャスタ付きの椅子で,移動している状態,(4)障害物が点在する広さ7.1m × 6.6m,高さ2.6m の室内,これらの4 種類の通信状況を設定し実験を行った.結果,見通しの良い直線路は,送受信間距離が約28m まで安定し,動作することを確認した.この時,布団等を障害物としても,安定して送受信できることが明らかになった.また,移動中の通信は,約17m まで安定した通信が行え,室内の通信では,通信を行った全ての位置で安定して動作することが確認された.今後は,ZigBee のネットワーク化を行うことで,より通信範囲を広げると共に,長時間の計測を目指す必要があると思われる.また,実際の在宅医療では,人工呼吸器や吸引装置などの医療機器が稼動している環境が予想される.したがって,他の医療機器との干渉の可能性を検討する必要があると思われる.
- 2011-03-31
著者
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