4指の連動性を考慮した筋電義手の開発
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概要
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筋肉の活動電位である筋電位を制御信号として利用した筋電義手は,現在,普及しているが,形状や動き,機能に改良の余地がある.そこで,本研究では人間の指の形状を模擬し,各関節を1 本のワイヤにより連動させることで,異径対象物に対しても保持しやすい筋電義手の開発を行った.開発した筋電義手システムは,生体信号計測用アンプ,筋電義手制御用PIC マイコン,駆動用サーボモータ,ハンド本体によって構成される.ハンド本体の各指の関節の駆動部には4 指連動機構を採用することにより,母指以外の4 指を連動させながら屈曲・伸展運動を行えるようにした.制御方法は,任意の位置にて測定した筋電位をPIC マイコンに入力し,200 ms 間隔ごとに筋電位の最大振幅値を検出し,その最大振幅値に応じてパルス出力のパルス幅を変え,サーボモータを制御し,ワイヤを引くことにより屈曲するようにした.結果,一部の動作を除けば使用者の意思に対応して動く筋電義手ができた.また,5 kg のバーベルを持ち上げるなどの動作が可能であることも確認することができた.今回製作した筋電義手と従来のものを比較すると,性能的には製作した筋電義手の方が高いと予想された.今後は,現状の問題点を考慮した上で改良を加え,開発した筋電義手を用いることで日常生活動作が健常者と同様に行えるよう検討する予定である.
- 2009-03-31
著者
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