瞬目を指標とした重症心身障害児(者)の人関連刺激受容評価
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
重症心身障害児は表出行動がきわめて限られているために、人からの働きかけに対して表情や音声で応答することが困難である。支援にあたる者は自らの働きかけが届いていると信じて活動プログラムを用意しているが、この取り組みが支援者の燃え尽きにつながることもある。我々は重症心身障害児・者が人と相対する日常場面でかれらの瞬きを記録した。瞬きは障害のないひとで注意や緊張の指標として用いられ研究が進められている。瞬きは、家庭用ビデオカメラで撮影が可能なため、本人の負担にならず医療ケアへの影響もない。本稿は、ひとりでいる場面とベッドサイドで支援者が関わる場面で協力者の瞬きをビデオ記録した結果を紹介する。明らかに瞬きが変化し、覚醒や注意の状態変化が伺われた例もあった。声や表情では判断できないが、瞬きを用いれば支援者の働きかが届き、それに感応していることが把握できる可能性が示された。
- 2011-03-25
著者
関連論文
- 障害児・者発達の生理機構とその援助9 : 一人ひとりを大切にした重症心身障害児の認知評価(自主シンポジウム45,日本特殊教育学会第47回大会シンポジウム報告)
- 病棟保育における保育士職の専門性
- 保育士養成校における病棟保育実践学習の意義と課題
- 障害児・者発達の生理機構とその援助8 : 一人ひとりを大切にした特別支援児の行動・生理評価(自主シンポジウム37,日本特殊教育学会第45回大会シンポジウム報告)
- 瞬目を指標とした重症心身障害児(者)の人関連刺激受容評価
- 睡眠は子どもの発達に影響を及ぼすか
- 障害児発達の生理機構とその援助5 : 「個に応じた支援」実現のための客観的評価として(自主シンポジウム35,日本特殊教育学会第42回大会シンポジウム報告)
- 自閉性障害児・者における常同行動の発現の要因
- 自閉症・情緒障害1 「問題」行動(日本特殊教育学会第30回大会研究発表報告)
- 自閉性障害のある子どもにおける睡眠問題と自閉症状の関連
- 発達障害のある子どもに見られる睡眠の問題
- 重症心身障害児における運動の意図性評価 : 脳波基礎律動の事象関連性変動による事例検討
- 睡眠問題を呈する運動障害のある子どものためのムーブメント教育にむけて
- 知的障害児・者の睡眠に関する質問紙調査
- 自閉性障害児における常同行動と心拍の関連 : 「目押さえ」行動を中心に
- 自閉性障害児における常同行動の発現機序について : 睡眠覚醒リズムとの関連で
- 海外日本人学校における障害児教育の実態について--質問紙および面接調査による
- 児童福祉学専攻における病棟保育見学実習の教育効果について
- 重症心身障がい児・者の刺激受容評価指標としての瞬目
- 障害児・者発達の生理機構とその援助10 : 一人ひとりを大切にした広汎性発達障害児・注意欠陥/多動性障害児の客観的評価(自主シンポジウム66,日本特殊教育学会第48回大会シンポジウム報告)
- 瞬目を指標とした重症心身障害児(者)の人関連刺激受容評価