教科再編の一視点(3) : 本学会会員の教科有用感調査結果から(日本教科教育学会第31回全国大会(札幌大会))

概要

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本研究は,日本教科教育学会継続的課題研究の「未来の教育課程への提言(その5)」における「教科はどのように組織されるべきか」という問題提起に対して,統計的手法を用いた調査の再分析からその回答を模索する手法を提言するものである。本稿は,本学会会員の教科有用感の構造から教科構成に関する知見を得,未来の教育課程へ示唆を得ようとした。まず,本学会有志作成による各教科の学力を代表する学習内容49項目について,担当する学生や生徒の達成感及び有用感を尋ねる調査問題を作成した。この調査問題を本学会員に対し郵送し,85名からの回答を得た。これを(1)各教科5項目について因子分析を行い,さらに(2)各因子構成項目の平均値からなる合成変数を作成し,変数間の相関を算出し,そして(3)高い相関値を示す合成変数の構成項目に関して再度,因子分析を行ない,教科融合因子の抽出を試みた。その結果,「a.世界認識」,「b.数理融合」,「c.生涯学習」,「d.鑑賞能力」,「e.芸術的創作活動」などの教科融合的因子が抽出された。
日本教科教育学会の論文
2006-03-10