一般成人の教科有用観からみた教科構造 : 一般成人調査からの教科再編への提言(1)

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概要

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本稿は,教科教育の今日的課題である教科の再編について,その原理を客観的かつ実証的な方法により明らかにすることを試みるものである。そこで,一般成人に対して各教科の有用観について調査を行い,その潜在構造を明らかにするため,探索的及び確認的因子分析をおこなった。その結果,以下の点が明らかになった。(1)一般成人のもつ教科有用観の潜在構造として,教科を通じて「技能を獲得すること」,「知識・理解を獲得すること」,の2要因が存在し,互いに相互依存関係にある。(2)理科及び数学の有用観については「技能」と「知識・理解」を獲得することのみでは不十分であり,固有の潜在的要因「理系的思考」についても考慮する必要がある。(3)上記3要因の存在も認められるが,各教科固有の有用観も同程度かそれ以上強く存在している。以上,3点を踏まえた上で,教科を再構成することが望まれる。
日本教科教育学会の論文
2004-06-30

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