医用超音波エコー画像のJPEG2000における圧縮条件の最適化とその画質評価法に関する研究

概要

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超音波画像診断は欠かすことが出来ない診断方法として,毎日多くの検査が行われている。よって,画像の圧縮保管技術は重要である。著者らは,これまでにGA法を用いた圧縮条件の最適化について検討してきた。このとき,PSNRによる客観評価結果と主観評価結果が一致しない場合があることが示された。そこで本研究では,撮影方法,部位が異なる4枚のエコー画像を用い,数種類の客観評価基準により圧縮画像の評価実験を行い,主観評価実験との比較検討を行った。その結果,画素値の定量性を測るPSNRよりも,相対的な画素値の差を測るコントラストの方が適切であることが示された。この結果を踏まえて,GA法をコントラストを用いた方法に改善し画像圧縮実験を行った。これまでの実験と同じ4枚のエコー画像に加えて,この考え方が実験に利用したエコー画像に依存した結果ではなく,エコー画像一般に適用可能であることを示すために異なる4枚のエコー画像を追加し,8枚のエコー画像について実験を行った。主観評価実験の結果,コントラストを用いたGA法がPSNRを用いたGA法よりも良い結果を示し,エコー画像一般に適用可能な方法であることが示された。
2010-01-21