ウェーブレット変換を用いたパルスエコー画像高分解能化の実験的検討

概要

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現在の医療において超音波診断は欠くことのできない診断法となっている。しかし現在主流のパルスエコー法による超音波画像のパルス進行(深さ)方向の分解能は, パルス幅程度である。さらに, S/Nも悪い。また, パルス幅は超音波ビームの進行とともに減衰により間延びする, といった問題もある。本研究では, パルスエコー法による超音波画像の深さ方向の分解能に着目し, その高分解能化を目的とする。深さ方向の分解能の高分解能化は, 受信されたA-mode信号から反射係数列を推定する問題に帰着する。我々は, ウェーブレット変換におけるマザーウェーブレットの伸縮・時間シフトが, 超音波入射パルスの時間軸方向減衰・透過(進行)に対応することに着目し, マザーウェーブレットとして入射パルスを用いた反射係数列推定法を提案している。これは, 入射波の深さ依存減衰を有効活用した方法であり, またノイズ成分に関する先験的知織も必要としないため, 従来のフィルタ処理による方法に比べて有効な結果が期待される。これまでに, シミュレーションにより本手法が有効である結果を得ている。今回は, ファントム実験によって得られたA-mode信号に本手法を適用し, 反射係数列推定を試みた。その結果について報告する。
社団法人電子情報通信学会の論文
1997-08-13

ウェーブレット変換を用いたパルスエコー画像高分解能化の実験的検討

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