小さな有向マトロイドの実現可能性の完全な分類
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概要
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点配置、超平面配置の組合せ構造の列挙は古くから研究されてきた組合せ幾何における重要な問題である。しかし、現在までの研究は退化のない場合、2次元の場合の研究がほとんどであった。近年、FinschiとFukudaにより、退化を含み、さらに大きなランクも含んだ有向マトロイドの列挙がなされ、それらの中のどれが実際に点配置の組合せ構造に対応するかという有向マトロイドの実現可能性問題が盛んに調べられた。しかし、それらの研究では実現可能性の完全な分類には成功していなかった。本稿では、それらの実現可能性の完全な分類を行う。具体的には要素数8・ランク4、要素数9・ランク3、要素数9・ランク6の有向マトロイドの実現可能性を完全に分類し、8点からなる3次元の点配置、9点からなる2次元の点配置、9点からなる5次元の点配置の組合せ構造を完全に決定する。また、9頂点からなる5次元多面体の組合せ構造も完全に決定する。
- 2010-04-15
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