ランドスケープの変化が種多様性に及ぼす影響に関する研究 : 東京都立石神井公園周辺を事例として
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概要
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東京都練馬区にある東京都立石神井公園周辺の1930〜40年代と1980〜90年代における生物相を50余点の文献から明らかにした.また,同地のランドスケープを地図と空中写真を用いて縮尺1/2,500で図化した.2つの年代間で生物相の比較を行ったところ,すべての分類群で種の多様性が顕著に低下していることが明らかになった.また,ランドスケープの変化を地理情報システムによって分析した結果,樹林地は比較的高い率で残存していたものの,草地,湿地は大きく減少し,水路などの流水域と湧水はほぼ完全に消失していた.開放水面の面積は微増し,市街地は大幅に増加していた.同地域における種多様性の変化要因を明らかにするためにギルド別の種数変化と生育(息)地の規模変化の関係を求めた結果,種数の変化は生育(息)地の規模変化に対応していることが認められた.また,ギルドによって,生育(息)地の分断化に対する抵抗性に差異が認められた.研究の結果,地域において種多様性を保全するためには,生育(息)地として機能するランドスケープ要素(生態系)の多様性を確保することが不可欠であることが示唆された.
- 日本生態学会の論文
- 2000-08-10
著者
-
須田 真一
東京大学大学院農学生命科学研究科
-
百瀬 浩
中央農業総合研究センター
-
田中 隆
建設省土木研究所環境部:(現)(財)都市緑化技術開発機構
-
百瀬 浩
中央農業総合研究セ
-
松林 健一
応用技術(株)
-
日置 佳之
建設省土木研究所
-
裏戸 秀幸
(株)地域環境計画
-
日置 佳之
鳥取大学農学部
-
百瀬 浩
建設省土木研究所環境部
-
松林 健一
(株)地域環境計画
-
須田 真一
建設省土木研究所環境部
-
中野 隆雄
(株)地域環境計画
-
宮畑 貴之
(株)地域環境計画
-
大澤 浩一
(株)ニデア
-
松林 健一
(株)ニデア
-
田中 隆
建設省土木研究所環境部
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