老人大学受講者の生活機能及び主観的幸福感と介護予防に関する検討
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概要
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2009年1月,公的機関が設けている兵庫県K市の老人大学参加者および同卒業者大学と卒業生の会共催で行う社会見学の参加者82人(大学生30人,卒業生52人)を対象とし,「基本チェックリスト」等を用いて健康状態と生活習慣,同年代の友人とのつきあいや主観的幸福感に関する実態を明らかにすることを目的とした。基本チェックリストの運動器該当者は 9人(15.8%),口腔機能該当者は14人(23.3%),閉じこもり16人(26.4%),抑うつ傾向13人(21.3%)であった。対象者全体の主観的幸福感は7.7±2.5であった。老人大学の参加理由別では,「友人からの勧誘」において,そうでないものが高く(p=0.014),基本チェックリストにおける閉じこもり該当者と非該当者(p=0.014),抑うつ該当者と非該当者(p=0.002)では該当者の方が低かった。友人からの勧誘ではない主体的な参加意識によってより高い満足感が得られ,介護予防推進のためより活発な地域活動が必要であるものと考えられる。今後,対象者を縦断的に観察し,途中脱退者の属性を検討することが必要である。
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