新卒看護師が気管吸引を習得する上で困難と感じる要因の検討
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概要
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本研究では、看護基礎教育卒業時には知識としてわかるレベルでよいとされる気管吸引のビデオ教材を作成するための基礎資料を得ることを目的として、新卒看護師が気管吸引を習得する上での困難感を明らかにし、その要因について検討した。対象者は総合病院の病棟に1年間勤務した新卒看護師22名(22.7±2.18歳)で、調査期間は平成19年3月であった。承諾を得られた対象者から半構成的面接によりデータを収集し、質的帰納的に内容を分析した。新卒看護師の気管吸引を習得する上での困難感は、【不確かな手順と未熟な手技】、【状況に応じた対応・対処への困惑】、【観察・アセスメント能力の不足】、【基本的知識の不足】の4つのカテゴリーに分類された。【不確かな手順と未熟な手技】、【状況に応じた対応・対処への困惑】で語られた内容が多く、【観察・アセスメント能力の不足】、【基本的知識の不足】はほとんど語られなかった。新卒看護師が気管吸引技術を習得するためのビデオ教材作成においては、技術の実施に精一杯で観察やアセスメントが未熟であることや、素早さと正確さという2つの課題を達成しなければならない状況を踏まえる必要があることが明らかとなった。
- 日本赤十字豊田看護大学の論文
著者
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桂川 純子
日本赤十字豊田看護大
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桂川 純子
日本赤十字豊田看護大学
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松田 日登美
日本赤十字豊田看護大学
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柿原 加代子
日本赤十字豊田看護大学
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柿原 加代子
元日本赤十字豊田看護大学
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柿原 加代子
日本赤十字愛知短大
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